僕は2013年にFXをはじめました。
資金は60万円用意し、一攫千金を夢見ていました。
しかし、日に日に資金は減っていき、元手の60万円は全てなくなってしまい、市場から退場となりました。
今回は僕のFX取引での体験談とそこからの学びを公開していきます。
FXとは?
そもそもFXとは何でしょうか?
FXとは
外国為替証拠金取引(がいこくかわせしょうこきんとりひき)は、証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。FXは「Foreign eXchange=外国為替」の略に由来している。海外では「Forex」 (Foreign exchange) と呼ばれることが多い。また、日本では、投資商品としては、外国為替証拠金取引と差金決済取引 (CFD) は区分されているが、実際は、外国為替証拠金取引は差金決済取引の一種でもある。商品取引員、証券会社のほか、本取引を専業で取り扱う外国為替証拠金取引業者もある。取引の仕方によっては非常に高いリスクを負うため、実際の取引にあたっては外国為替相場に関する十分な知識や経験を要する。(wikipediaより引用)
FXの相場はどうやって変化する?
FX相場を決定する大きな要因は、需要と供給のバランスです。 外国為替に限らず欲しい人が多いと価格は上がり(通貨高に)、売りたい人が多いと価格は下がります(通貨安に)。
国の経済、政治の状況や大臣の発言一つで価格が大きく変動することもあります。
経済学者でも「為替の値段は変化する理由はありすぎてわからない」といっており、はっきりと変動要因はわかっていません。
要はFX取引をしている人の気分次第ということです。
FXは投資なのか?ギャンブルなのか?
一般的にFXは投資と捉えている人が多いかと思います。
僕も昔はFXを投資と捉えて行っていました。
FXの相場は通貨を欲しい人と売りたい人の大衆の心理で決まるため、どうなるのかわかりません。
中には取引のチャートを分析をして取引し、一発逆転なんて話をきくこともあるかと思いますが、それはごく一握りの投資のプロが勝てているだけであって他90%以上の人は損をしています。
まず、チャートの分析からの予想通りに相場が動くとも限りません。
よってFXは「投資」ではなく「投機」または「ギャンブル」といえると思います。
ちなみに、投機とは、短期的な価格変動の目論見から、利益を得ようとする行為を指します。
僕のFX体験談
僕は2013年初頭にFXを始めました。
当時はアベノミクスの始まった時期であり、日銀が円を大量に発行し、大規模な金融緩和が始まったことから、円高から急激に円安にかわっている時期。
政府も日銀も円安を進める政策をしており、1ドル80円台から90円台に急激に円安が進行していました。
僕は「この波に乗れば確実に儲けることができる」と考え、60万円を元手にレバレッジを大きくかけてFXを始めました。
ちなみにレバレッジとは、「梃子(てこ)」を意味する言葉で、金融の世界においては、少ない投資金額によって大きな取引を行なうことを「レバレッジをかける」と言います。
レバレッジをかけることによって為替相場の変動の影響を大きく受けるため、大きく儲けることもできれば、大損する可能性もあります。
初めのうち
1ドル90円台でドルを買い、日々変動する相場を眺めながら少しずつ利益が出ていました。
最初は少しづつしか資金を投入していませんでしたが、次第に「もっと資金を投入すれば儲かるかも」と欲が出てき始めました。
そして、かけれる限りのレバレッジを最大までかけ、円でドルを買い漁りました。
FX相場を気にするあまり生活に影響が出始める
安い金額で円でドルを買い、もっと利益が出るだろうと、毎日FX相場を眺めていました。
しかし、寝る前は黒字で利益が出ているのに朝起きてみると、相場の変動で赤字になっていることが出てきました。
黒字のときは安心して相場を眺めてられますが、赤字になるとそうはいきません。
落ち着いてFX相場を眺めていられるはずもなく、一時間に何回も相場を確認したり、夜中に相場が気になり、目覚めて相場を確認することもありました。
レバレッジをかけて赤字が多く出ている時は「保証金」を入金するよう催促が来ます。
保証金を入金しないと、赤字のまま決済が強制的に行われ、大きな赤字となってしまいます。
赤字を出さないように焦ってATMに入金しに行ったりと、FX取引によって生活に影響が出てきました。
FX相場の大きな変動でパニックになり損切りする
FX取引で赤字が膨らんでいくにつれ、これ以上損を出さないように、赤字が小さいうちに利益確定する「損切り」をし始めます。
そんなことを繰り返しているうちに次第に僕の資金は減っていきました。
そして、2013年6月、FX取引を開始して約6ヶ月の月日が経ちました。
僕の元手60万円のお金は20万円くらいまで減っていました。
この月は中国のバブル崩壊により、今までのFX相場ではあり得ない程の相場の変動がありました。
たまたま相場を確認した時、歴史的にもあり得ない程相場が変動しており、大きな赤字になっている…
相場をみてると手が震え、動悸もする…
このままでは黒字を出すどころか、大きな赤字を出し、借金をかかえてしまう…
これ以上損を出して借金を抱えないようにと赤字で損切りをしました。
結果、僕のFX取引は利益を出すどころか、元手を全て失い、大損する形で幕を引きました。
その翌月には相場の大きな変動はなくなり、当初僕が円で安く買ったドルは”放置していれば”、大きく利益を出していたことがわかりました。
僕が日々のFX相場の変動を気にしすぎるあまり、相場の大きな流れに意識が向かなくなり、このような結果を招いたと思っています。
FXで大損して何を学んだか?
僕は今回のFX取引での大損から、もうFX取引は辞めました。
2022年6月現在、つみたてNISAやiDecoを活用し、堅実なインデックス投資をして資産を作っています。
FX投資で大損はしましたが、学んだこともあります。
投資で平均リターン以上の報酬を得ようとすると”投資”ではなく”投機”になる
僕は当時、FX投資で元手を何倍にも増やそうとしていました。
株式や債券などの投資で得られる平均的なリターンは元手の3〜10%程です。
これ以上の利益の出るものは損益の振れ幅が大きく、利益が出るときは大きくでますが、損失が出る時も大きく出てしまいます。
このような振れ幅の大きい取引は一般的に投機と言われ、「ギャンブル」をしているのと変わりありません。
僕が2013年に行っていたFXは、投資ではなく、「投機」でした。
投資で確実に利益を出していきたいのであれば、「投機」ではなく「投資」をするべきです。
自身のリスク許容度を知った上で投資をする
僕は当時23歳で貯金もあまりない状態から、60万円を元手にFXを始めました。
当時の僕でのこの60万円は決して小さな額ではなく、大きいものです。
前の章でも触れましたが、投資では利益が出る振れ幅分、損失が出る振れ幅も広くなります。
投資は自分の中で余ったお金を回して行うものです。
必要な資金を投資に回してしまうと、損失が出そうになったときには僕のように精神的余裕を失い、冷静な取引ができなくなってしまいます。
自分が「いくらまでの損失なら許容できるか」を知った上で投資をしていくと良いでしょう。
日々の相場の変動は誰にもわからない
僕はFXをやっている当時、ネットで色々な経済の専門家の記事を読んで参考にしていました。
しかし、専門家意見も様々で、誰の意見を一番に参考にすれば良いのかわかりません。
とりあえず、専門家の記事を参考にして行いましたが、予想通りに相場が動くことはありませんでした。
この頃、中長期的には円安が進みましたが、短期的には円安になったり円高になったりし、中長期的な予想はある程度多くの専門家はしていたものの、短期的な予想はそれぞれバラバラでした。
これらの経験から、中長期的な予測は立てられても、短期的な相場は「誰もわからない」といえます。
最後に
以上が僕のFXで大損した体験談や学びになります。
僕の経験から言えることは、「FXは投資ではなくギャンブル」だと思っています。
イチかバチかのギャンブルでは、少しの間奇跡的に生き残れたとしても、いつかは大損をして相場から退場をする日がやってきます。
堅実に資産を増やしていきたい方は、FXはやらないほうが良いと思います。
コメント