こんにちは。ローリエです。
僕は岐阜県の飛騨高山の山奥で小規模ではありますが山椒を育てており、一家で銀座の高級懐石料理店に出荷もしています。
ちなみに、飛騨地域で山椒を育てていますが、高級山椒である飛騨山椒ではありません 笑
この記事では山椒の木の雄木と雌木の見分け方について解説していきます。
山椒の木には雄木と雌木がある
僕も山椒を育てるまでは雄の木と雌の木があることすら知りませんでした。
雄木と雌木どちらも花が咲きますが、山椒の実をつけるのは雌木だけです。
ちなみに、飛騨高山などの標高500〜800mくらいの高山地帯では、5月中旬くらいに花が咲きます。
山椒の実を作るには雄木と雌木の両方を育てる必要があります。
雄木と雌木が近くにあり、どちらも花を咲かせれば、虫などを媒介して受粉し、山椒の実が育ちます。
そのため、山椒の実を栽培するのを目的とする場合、雄木と雌木を近くで栽培する必要があります。
山椒の雄木と雌木を見分けるには?
早速ですが、山椒の雄木と雌木の見分け方を写真を元に解説していきます。
山椒の雄木と雌木の違いには、はっきりとした違いがないため細かい違いをみて見分けるしかありません。
雄木と雌木の見分け方は以下のようになります。
- 実をつけているかどうか
- 花の咲き方
では、以下に詳細に解説していきます。
実をつけているかどうか
先程にも山椒の実は雌木にしか付かないことを解説してきました。
これだけを聞くと、実を付けているのが雌木、実が付いていないのが雄木ということになります。
しかし、一点注意点があります。
それは、山椒の実は最低でも樹齢2〜3年ほどはないと付かないということです。
一般に売っている山椒の木は樹齢が1〜2年なので、この方法では販売されている山椒の木が雄木なのか、雌木なのかは購入時点では判断できないことが多いです。
花の咲き方
山椒の雄木と雌木は花の咲き方に違いがあります。
山椒の実がつかない樹齢の若い1〜2年ほどのものでも、この方法で判断できます。
写真を元に以下に解説していきます。
少しわかりにくいですが、雄木は黄色い花を咲かせます。
雄花の先端には5本の長い雄しべをつけ、先端に葯(やく)という花粉の入った袋をつけます。
一方、雌木は黄緑色のつぼみ(小房)をつけます。
つぼみ(小房)の上には2本の花柱を持っています。
僕の住む飛騨高山のような高山地帯は5月中旬〜下旬に山椒の花が咲きますが、他の地域では4月中旬〜下旬頃より花が咲くようです。
山椒の花が咲く期間は7〜10日程しかなく短いため、タイミングを図るのはなかなか難しいです。
この山椒の花が咲く時期を逃すと、樹齢の若い山椒は雄木なのか、雌木なのか判断できないということになります。
山椒の雄木と雌木のそれぞれの使われ方
山椒の雄木と雌木の見分け方を解説してきましたが、雄木と雌木にどのような使われ方があるのかを解説していきます。
雄木の使われ方
雄木は実をつけないことを説明してきましたが、一部食用として使用もできます。
雄木は「花山椒(はなさんしょう)」とも呼ばれ、雄木の花のつぼみは食用として利用されます。
花山椒は、高級料理店でも使われており、つくだ煮などにして調理されています。
雌木の使われ方
雌木は実をつけるため、「実山椒(みさんしょう)」と呼ばれます。
一般的にスーパーなどでよく見かけ、粉末状にしてスパイスのように使われています。
実山椒は幅広い場面で利用されています。
一般の方が想像する山椒の使われ方はこちらになります。
まとめ
以上のように山椒の雄木と雌木の見分け方を解説してきました。
細かく解説してきましたが、細かすぎてわからないという方は以下のポイントだけ押さえればいいと思います。
- 黄色い花を咲かせていれば雄木
- 実をつけていれば雌木
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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