田舎に親を一人にしている人に知ってほしい独居高齢者の現実

生活

こんにちは。Laurier(ローリエ)です。

僕は田舎の病院で看護師をしています。

入院する高齢の患者さんの家族状況を確認すると、子供や孫は都会に出ていってしまっているパターンによく遭遇します。

独居高齢者の患者さんの中には、入院前までギリギリなんとか一人暮らしをしていたが、生活が破綻して入院。

退院時には一人で生活できないと考えられ、生活様式の変更を余儀なくされるパターンがよくあります。

今回は、田舎の親を一人にしている人向けに、田舎の独居高齢者の実情や、医療、介護でどういったトラブルがあるか、また、その対処法を紹介していきたいと思います。

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親がいつの間にか一人で暮らせる状態でなくなっていた

人間の老化には個人差があります。

60代で介護が必要な人もいれば、90を過ぎても一人で暮らせている人など様々です。

自分の親が離れた田舎で問題なく暮らせていたとしても、ある日突然老化の波がやってくる時があります。

電話の声だけでは健康状態を確認できない

田舎の親の状態を確認するため、手頃な手段として電話で直接声を聞く方法があります。

声の調子を聞いたり、喋り方などの情報から、ある程度の生活の様子は予測できると思います。

しかし、高齢者は子供には迷惑をかけないようにと、大丈夫でなくても、あたかも問題なく暮らせてるなどと嘘をつくことがあります。

子供にはご飯をしっかり食べれていると言って実際は殆ど食べれていなかったり、トイレに一人で行けていると言っても、実際にはオムツでよく失禁していたなんてことは実際よく現場でみかけます。

きっと、子供に迷惑をかけたくないという気持ちや、プライドもあるのでしょう。

認知症が進んでいた

基本的に認知症はゆっくりと進みますが、環境によっては急激に進行することもあります。

それは一人で刺激のない生活を送ったり、病気の急激な悪化で動けなくなってきた時です。

80代を過ぎるとそれなりに物忘れも出てきます。

それは一種の認知症の始まりかもしれません。

認知症の症状は物忘れだけでなく、生活上の色々なことができなくなったり、体や家の汚れなどが認識できなくなったりと、様々な面に支障が出てきます。

久しぶりに親の様子を見に実家に帰ったら、家がゴミ屋敷のようになっていたなんてこともあります。

物忘れが出てきたら、暮らし方を変えることを検討する一つのタイミングだと思っています。

病気が進行していた

高齢者になると体にガタが出てき始め、それぞれに持病があります。

糖尿病、高血圧、心不全、慢性腎不全など病気は様々です。

これらの疾患は内服薬の調整だけで済むものもありますが、食事生活などで気をつけるべきところも多く出てきます。

病気と長い付き合いになっていると、自分のルールで病気と付き合っている人も多く、病気に対して最適な生活を送れていません。

徐々に体力も落ちてくると、自分で料理を作ることができなくなり、スーパーなどの惣菜やカップ麺などのインスタント食品に頼ったりといった生活を送ることで、病気の症状が一気に進行することがあります。

また、物忘れなど、認知症が進行していたりすると、必要な内服薬が飲めなくなり、持病が一気に悪化するなんてこともよくある話です。

これらのようなことが起こると、月に一回の定期受診をしていても不十分で、緊急で入院しなければならないなんてことがよくあります。

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親が自宅で倒れて何日も経っていることも

高血圧、糖尿病などの持病を持っていると、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などの血管系の病気を突然発症するリスクが高くなります。

高齢になると特に女性の場合、骨も脆くなるため、軽く転んだだけで骨折もします。

そのため、独居高齢者にはいつ何があってもおかしくない状況です。

独居高齢者で脳卒中や心筋梗塞を発症して自宅で突然死していたということもあります。

また、自宅で転んで骨折し、痛みで動けなくて数日床に寝ていたなんてケースもあります。

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田舎に高齢の親が一人で住んでいる場合どういった対策が必要か

上記を踏まえた上で、高齢の親が田舎に一人で住んでいる場合、どういった対策が必要でしょうか?

それを以下にまとめていきます。

近所の人など頼れる人の客観的な評価を聞く

今まで述べてきたように、高齢の親に直接電話をして状況を確認しても、それらが全て真実とは限りません。

そのため、近所の人や、近くに住む親戚などの協力を得て、安否の確認をしてもらうと良いでしょう。

客観的な目が入ることで、親が言っていることが本当かどうか確かめることができます。

しかし、プライベートなことまでは家族以外の他人が踏み入ることはなかなかできないため、自身が直接様子を見に帰省することも必要です。

月に1回は親の様子を見に行く

高齢の親の様子を確認するには、直接確認しに行くのが一番です。

親がZoomやSkypeなどのビデオチャットアプリを使用できれば良いですが、高齢だとなかなかできないのが現状だと思います。

高齢の親の元に帰省した時、確認すべきことは以下のようになります。

  • 食事は食べれているか
  • どんな食事を摂っているか
  • 持病の悪化は客観的になさそうか
  • 風呂やシャワーにはどの頻度で入っているか
  • トイレを汚していないか
  • 最近転んだりしていないか(痛みが続いていると骨にヒビが悪化しゆっくりと折れてきたり、頭を打っていると頭蓋骨内でゆっくりと出血することがあります)
  • 買い物、ゴミ出しや掃除はできているか
  • キッチンに焦げた調理器具はないか(認知症でよく見られます)
  • 内服薬は飲めているか(受診日から計算し、残数があっているか確認すると良いです)
  • 日々の暮らしで困っていることはないか

実は毎日内服が必要な薬が飲めていなかったなんて話はよくあることです。

これらのことがいくつもできなくなってきた場合、介護保険の申請同居、お金があればサービス付き高齢者住宅への入居を考えるべきタイミングです。

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最後に

以上のように、田舎に親を一人にしている人に知ってほしい高齢独居の現実や対策をまとめてみました。

日々の生活で自分自身のことでも手一杯かも知れませんが、田舎ので一人で住んでいる親の様子もこまめにみていかないと手遅れになることがあります。

こまめに安否や生活状況を確認し、場合によっては勇気を持って生活を変えていく判断が必要です。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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